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本記事は、当社の「グローバル デジタル マーケティングの未来」ブログ シリーズの第 2 部です。多くの企業が複数の市場やマルチチャネルにおいて一貫性のあるエクスペリエンスを求める中で、新型コロナウイルス (COVID-19) のパンデミックがデジタル化とデジタル マーケティングに与える影響について考察します。
マーケターは限られた予算のなかでコンテンツに関する課題に対処してきました。新型コロナウイルス感染症により、その課題がさらに大きなものとなっています。パンデミックにより、オンライン ショッピングへの移行が恒久的なものとなり、競争が激化しています。世界中のリテール業者は、飽和状態の市場で認知を獲得するために、対応が求められています。
この新しい環境で成果を上げるには、マーケターは多くのコンテンツをより迅速に公開する必要があります。マーケターは、複数のデジタル チャネルを通じて多くの市場で商品をアピールする必要があります。マーケティング コピーやメッセージでは社会的包摂に配慮した言葉を使用し、さまざまな言語や市場でブランド ボイスの一貫性を確保することが求められます。費用対効果の高い方法でこれらの課題を克服できるかどうかは、多言語コンテンツ戦略の成否にかかっています。
この戦略の策定では、多言語コンテンツ管理に関する判断を迫られますが、この判断は、マーケティングの予算と効果に大きな影響を及ぼします。マーケティング チームは、海外市場に向けて発表するすべてのコンテンツについて、次の質問に答える必要があります。
コンテンツの種類、デジタル チャネル、ローカル市場のニーズが異なれば、必要なアプローチも違ってきます。最適な多言語コンテンツ戦略を策定するには、グローバルなコンテンツの翻訳、ローカリゼーション、そしてローカル市場向けに特別にカスタマイズしたコンテンツを制作することの違いを理解しておく必要があります。
このシリーズの第 1 部で説明した新しいコンテンツ制作プロセスを取り入れることで、リテール業者は競争の激しい市場にも対応できます。
コンテンツのローカリゼーションにおいて、翻訳は最も一般的な選択肢の一つです。翻訳とローカリゼーションは混同されることが多いのですが、この 2 つには明確な違いがあります。翻訳はテキストのみを対象としたものであるのに対し、ローカリゼーションはローカル市場の状況に合わせたテキストの作成を目指すもので、翻訳より一段踏み込んだものです。翻訳では通常、Web サイトのリンクの調整や通貨の変換、その他のローカル市場に特有の要素への対応は行いません。
トランスクリエーションやコンテンツ制作などの他のアプローチと比較すると、翻訳は比較的短時間で低コストで行うことができます。シンプルでわかりやすい情報には翻訳が最適です。しかし、特定の市場で商品やメッセージへの共感を呼び起こすことが目的であれば、翻訳では不十分な場合が多くなります。顧客の感情にアピールする場合など、高品質のコンテンツを制作するには、より高度なアプローチが必要になります。
「ローカリゼーション」という言葉は、近年、一般的になりつつあります。通常は翻訳に関連するものと捉えられていますが、ローカリゼーションには、翻訳よりもはるかに多くのことが含まれていることに気付いている人は多くありません。
ローカリゼーションには、成果物をローカル市場に適応させるためのあらゆる作業が含まれます。たとえば、現地の購入行動やそのプロセスへの対応などが含まれます。また、市場ごとの文化的要件や法的要件への対応も行います。ローカリゼーションでは、言語的な側面だけでなく、成果物を対象読者に提示するためのドキュメントのレイアウトやその他の技術的な観点にも注意が向けられます。
しかし、ローカリゼーションで対応できることにも限度があります。たとえば、検索結果を向上させるために、複数の地域のオンライン コンテンツの最適化を行う場合、市場ごとに異なるキーワードを使用する必要が生じる場合が多くあります。ローカリゼーションでは、そのキーワードを見つけることはできません。
このようなケースで、複数市場で競合企業よりも優れたコンテンツを制作するには、その戦略策定が重要になります。これは、「オリジナル コンテンツ」の作成を伴うソリューションです。
対象言語の専用のコンテンツを制作するには、多くの場合はコピーライティングを通じて、新しいコンテンツをゼロから作り出す必要があります。それぞれの市場に応じた適切なコンテンツを制作するには、市場調査で得られたデータに基づくアプローチを取る必要があります。このような取り組みによってさまざまなメリットが得られますが、特に重要なものとしては次が挙げられます。
一方で、複数の地域向けにコンテンツを新しく制作することによるデメリットとしては、次のようなものが考えられます。
翻訳、ローカリゼーション、コンテンツ制作にはそれぞれ固有の強みがあります。妥当性やパーソナリゼーションを最大限に高めるために、ゼロからコンテンツを制作することが求められる場合もあるでしょう。また、地域ごとのコンテンツをゼロから制作するよりも短期間かつ低コストな翻訳またはローカリゼーションを行いたいと考える場合もあります。さらに、これら 2 つのアプローチはスケーラビリティ (拡張性) に優れているという特性もあります。翻訳とローカリゼーションの場合は、市場ごとにコンテンツ制作プロセスを確立する必要はなく、すべての地域でマーケティング オートメーションを活用できます。
ただし、翻訳とローカリゼーションに伴うリスクについてもよく検討する必要があります。大きなデメリットの一つとして、地域ごとの特異性が失われる可能性が挙げられます。コンテンツが原文に忠実な翻訳になる可能性が高く、対象地域の消費者のエンゲージメントを適切なレベルで引き出せない可能性があります。
これらのアプローチのメリットだけを引き出すことができれば最高です。それを可能にするのが当社ライオンブリッジです。
多言語コンテンツ管理において利用できるのは、翻訳、ローカリゼーション、コンテンツ制作だけではありません。もう一つの方法として「トランスクリエーション」があります。これは、前述の各アプローチの中間とも言えるものです。
トランスクリエーションでは、コンテンツ制作のような独創性と創造性を実現しながら、翻訳やローカリゼーションのようなスケーラビリティと管理性も維持できます。これは、キーワード、質問、意図、競合に関する調査に裏打ちされたものです。この方法は、純粋な翻訳やローカリゼーションで制作されるコンテンツよりも品質の高いコンテンツを生み出すのに役立ちます。
トランスクリエーションでは、元のコンテンツで意図されている感情への働きかけを文化的に相応しい形で再現するために、翻訳者が原文から逸脱することが認められます。独創性について妥協せずに、同じコンテンツを複数の市場や言語に向けて再作成するための管理しやすいソリューションが必要であれば、トランスクリエーションが優れた選択肢となります。翻訳またはローカリゼーションのみが行われたコンテンツと比較すると、トランスクリエーションでは各国市場の対象層の共感を得やすいコンテンツを制作することができます。トランスクリエーションは、「ひねり」を利かせたマーケティング翻訳と考えることができます。
トランスクリエーションは魅力的ですが、翻訳やローカリゼーション、コンテンツ制作で生じる負担も伴います。翻訳やローカリゼーションと同様、原文に問題があれば、翻訳後のコンテンツにもその問題が残ってしまう可能性があります。また、ゼロからコンテンツを作成する場合ほど優れた結果とならない可能性もあります。トランスクリエーションは、コンテンツ制作のように翻訳とローカリゼーションよりもコストがかかり、専門性の高い人材が必要になります。そのような人材を見つけるのは難しい場合もあります。
トランスクリエーションは翻訳者ならだれでもできるわけではなく、個々の案件に適した翻訳者を見つけることが非常に重要です。対象の市場の「感覚」やその製品の位置付けを十分に理解した、経験を積んだ翻訳者が必要になります。このような条件があるため、利用できる人的リソースの数は非常に限定されます。最適なトランスクリエーターの条件は次のようになります。
このような限定的なスキルセットを持つ翻訳者を見つけることが、トランスクリエーションを実施する上で最も困難な点と言えます。不適格な人材を採用した場合、マーケティング コピーが対象読者に響かないものとなってしまう可能性があります。このような望ましくない結果をあらかじめ予測するのは簡単ではありません。
トランスクリエーションには、他にも品質に影響する特有のリスクがあります。意図せず不適切な人選を行うことだけでなく、トランスクリエーションに必要な事前作業が行われないこと、そしてトランスクリエーションの効果について十分なインサイトが得られていない場合も問題につながるおそれがあります。
トランスクリエーションによってブランド力を維持し、高品質なコンテンツを制作するには事前の準備作業が重要になります。企業のブランドを維持し、適切な人材を前もって選定するには、企業またはそのパートナーである言語サービス プロバイダー (LSP) がスタイル ガイドと用語集を作成しておく必要があります。
トランスクリエーションは科学というよりアートに近いものであるため、品質の管理が非常に難しくなります。そのため、トランスクリエーションではレビューのサイクルが複数回になり、遅れが生じやすくなります。このような理由から、トランスクリエーションの結果は、翻訳やローカリゼーションの結果と比較して予測しにくいものとなります。
それでも、新しい市場に向けてより創造的な翻訳を生み出すことが重要であれば、トランスクリエーションは非常に価値のあるアプローチです。当社のような経験豊富な LSP であれば、あらゆる準備作業の実施、案件に適した人材の選定、プロセス全体を通じた品質確保の対策を行うことができ、リスクを最小限に抑えることができます。
現在、デジタル マーケターが作成するコンテンツの量は非常に多く、複数の市場におけるそれらのコンテンツの効果を確保する必要があります。各国の市場に参入するには、翻訳、ローカリゼーション、コンテンツ制作、トランスクリエーションのいずれかの方法を選択することになります。どのアプローチが多言語デジタル マーケティングに最適でしょうか。残念ながら、あらゆるケースに適した万能の答えがあるわけではありません。
ブランドのグローバル展開に際してアプローチを検討する場合には、図 1 に示す 3 つの要素を検討する必要があります。
扱うコンテンツが基本的な内容のもので、時間とコストが主な関心事である場合は、翻訳が定番のアプローチとなるでしょう。翻訳は、情報伝達を目的とした技術コンテンツや、ユーザー生成のコンテンツ、オンライン ヘルプ、カスタマー サポートによく利用されています。
ローカリゼーションは、コストとシンプルなプロセスを重視し、対象市場に関して特別な要件を設定していない企業にとって理想的なソリューションと言えます。ローカリゼーションであれば、一つの統合的な多言語コンテンツ マーケティング戦略モデルをさまざまな市場で繰り返し使用できます。
市場ごとにゼロからコンテンツを制作するのは時間とコストがかかるアプローチですが、複雑度やブランド ボイスが異なる複数の製品ラインを有している場合は優れたアプローチとなります。また、コンテンツを市場に向けて公開するまでに時間的な余裕があり、コンテンツ制作に適した人的リソースを確保できる場合も、このアプローチが適しています。
トランスクリエーションによって大きなメリットが得られるのは、強固なブランドが確立されており、各地域の文化に沿った視点でブランドの独自性を提示したいと考える場合です。
複数のアプローチを組み合わせるのが優れた方針となる場合が多く、それを示したのが図 2 のコンテンツのピラミッド図です。
昨今のデジタル変革によって、さまざまな種類のコンテンツの配信が可能になりました。そうしたコンテンツをローカル市場に届ける際には、それぞれに適した方法を採用することが大きなメリットとなります。プロジェクトの複雑さ、最終成果物に求められる品質レベル、求められる対応量の増加速度を考慮した上で、利用可能なアプローチを組み合わせて包括的なコンテンツ戦略を立てることができます。
また、組み合わせの中に機械翻訳 (MT) も含めることができれば、妥協の必要はなくなります。対応可能な量に制限があるために選択を強いられるのではなく、すべてに対応できるようになります。MT では費用対効果が高くなるため、こうしたことが可能になります。
上記のピラミッド図からわかるように、それぞれのアプローチによって最適なコンテンツの種類は異なります。対象読者が異なり、コンテンツの露出度、目指す目標も異なります。たとえば、Web ページにはローカリゼーションを行い、カスタマイズが必要なコンテンツにはトランスクリエーションを採用することなどが考えられます。利用可能なすべての方法を活用できれば、最適なリソースの配分ができ、最も重要な部分に注力しながら、幅広い市場に参入することが可能になります。
マーケターの間には、企業の収益を最大化するために、総合的なコンテンツ プランニングを最優先する必要があるという認識が広がりつつあります。しかし、その道のりは長いものです。コンテンツ プランニングを改善する必要があることは多くの企業が認識しています。
特定の言語について、翻訳、ローカリゼーション、トランスクリエーション、ゼロからのコンテンツ制作のいずれかを選択する場合、コンテンツの制作プロセスについて検討し、達成すべき重要な目標は何かを明確化することが大切です。
さまざまな言語のデジタル市場でプレゼンスを確立する上で、翻訳とローカリゼーションは費用対効果の高い方法ですが、これらのアプローチで制作されるコンテンツは均一なものとなるため、市場によっては、効果が低くなる場合やまったく効果的でない場合もありえます。トランスクリエーションがよく利用されているのは、対象市場に非常にうまく適合したコンテンツを制作できるためですが、コストと課題の増加にもつながるため、経験豊富なローカリゼーション パートナーの支援が欠かせません。コンテンツ制作では、対象地域に十分にアピールできる高パフォーマンスの優れたコンテンツを得ることができますが、相当の予算と規模が必要になるため、これが適さないケースが多くあります。また、時間がかかることや、ブランド ボイスや用語の一貫性が損なわれる可能性といったリスクもあります。このようなリスクはあるものの、競合からの差別化を図り、限りある顧客にリーチするためにパーソナリゼーションを活用するマーケターが増える中で、コンテンツ制作が有力視されるようになりつつあります。
さまざまな変動要素や考慮すべき点がある状況では、さまざまなアプローチを組み合わせて、製品ラインや市場ごとにアプローチを決定することが最適なコンテンツ戦略となります。人工知能を活用することの重要性も高まってくるでしょう。このテーマについては今後の記事で扱う予定です。複数市場向けのコンテンツ戦略とコンテンツ制作プロセスをハイブリッドな形で推進することで、コストとパフォーマンスを最適化することができます。目標と予算のバランスが取りやすくなり、より多くのコンテンツを制作できるようになることで、世界中の競合企業の先手を取るという最終目標を達成できるようになります。
ライオンブリッジでは、グローバル デジタル エクスペリエンス評価による定量分析に基づき、お客様のブランドとその顧客との関わり方に関する分析、さらにお客様の製品にとって最も有望な eコマース市場の選定を支援し、効果的なコンテンツ戦略の実施をお手伝いいたします。
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