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多言語の eディスカバリ業務を簡易化する方法

Lionbridge Relativity プラットフォームで多言語の eディスカバリ作業を効率化する

ライオンブリッジ、リーガル サービス部門

eディスカバリ (正式には「電子情報開示」) は困難を極める作業です。データ量は劇的に増加しており、2020 年には IT 担当者一人あたり 1,230 GB に達すると推測されていました。この数字は、2014 年時点ではわずか 230 GB でした。

データ量が指数関数的に増加する一方で、企業がその処理に利用できるリソースは限られていますが、米国の連邦民事訴訟規則では、訴訟に関連する可能性のある情報はすべて保存することが求められています。データが失われたことにより訴訟において不利益が生じる場合、そのデータを保存していなかった側に制裁措置が課せられる可能性があります。 

これは大きなプレッシャーのかかる状況であり、こうした処理にかかわる技術的知識を持つ人材を必ず確保できるとも限りません。特に、社内の担当チームが重要な技術に関して適切なトレーニングを受けていない場合、関連リスクはさらに高まります。eディスカバリ業務を進めるうえで必要な技術、言語、法務の専門知識を備えた法務関連のパートナーを見つけることの重要性は、いくら強調してもしすぎることはありません。

そもそも eディスカバリとは何か。

eディスカバリとは、ディスカバリにおける証拠開示の法的要請に応じて、電子的に保存された情報 (電子メール、社内チャット、ソーシャル メディア、データベースなど) を収集および提出するプロセスを指します。ディスカバリ自体が複雑で、時間のかかることが多いプロセスであり、eディスカバリ ソフトウェアにより一層複雑度が高まります。ほとんどの企業には膨大な量の電子データが存在するためです。

多言語の eディスカバリ

関連する文書が複数の言語で作成されている場合、eディスカバリのプロセスはさらに複雑化します。外国語の文書は、実際に文書を審査するプロセスが始まる前に翻訳する必要があります。新しい言語が 1 つ増えるごとにプロセスに必要なステップが増え、新たな担当者が必要になります。この担当者は社内の場合もあれば社外の場合もあるでしょう。

このように多言語を扱う場合、司法制度の差異も課題となります。文書保存に関する法令が国内と各地域とで矛盾する場合があり、文書の保存、取得、削除の手順についても同様です。たとえば、ディスカバリの過程における従業員のファイルの検索など、米国では一般的に行われているようなことが、他の地域では禁止されている場合もあります。

米国オフィスへのデータの転送さえ、難しい場合もあります。データ プライバシー保護法は世界中で複雑化しつつあります。重要な情報が欧州、アジア、または南米のオフィスに保存されていて、その地域の法令では米国への情報の転送が禁止されている場合もあります。

その地域の法律で情報の転送が認められているかどうかとは別に、訴訟関連の情報の転送が制限されている可能性もあります。米国の法廷では、米国外の法域を「非生産的法域」とみなし、その法域の法律が懐疑的に見られる場合もあります。そのため、このような法律に対しては、企業が事業所が所在する法域の外国語の文書の調査を求められることが少なくありません。 

多言語の eディスカバリに関する適切なサポート — その課題

複雑な eディスカバリ ソフトウェアに幅広く対応できる稀有な人材が社内に揃っていたとしても、複数の言語、複数の法域に関する考慮事項についての経験が豊富なスタッフまではいないのではないでしょうか。そのような場合、大手法律事務所では大抵、多言語の eディスカバリへの対応を信頼できる第三者機関に依頼します。

ただし、eディスカバリとグローバルな翻訳サービスは、まったく種類の異なる専門分野です。両方の分野について高水準の専門性を持つパートナーを見つけることは容易ではありません。

Relativity プラットフォームによる翻訳というソリューション

Relativity の eディスカバリは先進的な手法により、革新的で効率的なワークフロー ソリューションを実現しています。Relativity では、マシン ラーニング、高度な検索ツール、データ分析の応用により、弁護士や eディスカバリ サービス プロバイダーとそのチームが有益なテクノロジー ソリューションを利用できます。案件と内容的に関係のある大量の eディスカバリ データのアップロード、処理、整理、分析、提示ができるほか、秘匿特権対象資料の特定と除外ができます。

Lionbridge for Relativity について

ライオンブリッジのリーガル サービス部門は 20 年以上の長きにわたって、さまざまな業界のお客様を対象に高品質の言語サービスを提供してきました。これまで、当社リーガル サービス部門の専門家チームは、法務関連の翻訳・通訳サービスを世界中の多くのお客様に提供してまいりました。これには、Global 100 の 92%、AmLaw 100 の 94% の企業が含まれています。

言語サービス業界をリードする当社の翻訳能力を Relativity eディスカバリ プラットフォーム上で実現したのが、Lionbridge for Relativity アプリケーションです。Lionbridge for Relativity はシンプルで使いやすい Relativity プラグインとなっており、総合的なエンドツーエンドの多言語 eディスカバリ サービスをすべて Relativity プラットフォーム上で提供します。Lionbridge Legal Connector は、次のような機能を持つアプリ内ツールを提供します。

  • 審査の段階に応じて、膨大な量に対応可能な機械翻訳、または実績豊富な翻訳者による翻訳を選択
  • 翻訳承認前の見積もり確認
  • 各法域のデータ共有に関する規制に準拠した、文書の送受信
  • Relativity eディスカバリ アプリ内での文書の直接アップロードと、翻訳済み資料の確認
  • 案件固有の指示、参照資料、メタデータを提供することで、翻訳の効率を向上
  • 注文状況の確認、通知の受け取り、注文履歴の確認
  • 高セキュリティ環境で翻訳することで、機密情報やプライバシーを保護

Lionbridge for Relativity をご利用のお客様には、当社リーガル サービス部門の法務翻訳ソリューション チームによる専門知識と経験に裏打ちされたカスタマー サポート言語サービスをご利用いただけます。

また、eディスカバリにおいては、翻訳サービスをタイムリーに利用できることが何よりも重要です。そのため、当社では 350 以上の言語に対応しているだけでなく、プロセスの基礎となる各段階を自動化するための高度な機械翻訳ソリューションに注力しており、それによって、品質を犠牲にすることなくプロセスを迅速化しています。

メリット

Lionbridge for Relativity では、マシン ラーニングの力と人間の経験を融合させることで、包括的な法務翻訳ソリューションをお客様に提供しています。当社リーガル サービス部門が正確な多言語の eディスカバリ翻訳をお客様に適時提供することで、お客様は本来の業務に注力できるようになります。加えて、お客様は時間効率とコスト効率に優れた言語サービスを利用することができます。

eディスカバリに関する専門サービスを提供すると同時に、翻訳プロセスの細かな管理が可能なソリューションはほかにはありません。当社では、多段階型のアプローチを通じて次のようなサービスを提供しています。

  • コンテンツの安全な送受信
  • 文書へのアクセスのカスタマイズ
  • 翻訳とディスカバリのプロセス統合
  • チーム間のコミュニケーションを維持することによるエラーの低減と多言語 eディスカバリの迅速化
  • プロセスの最新情報をリアルタイムに確認でき、不要なディスカバリの遅れを排除

当社では Relativity のファイル形式と主要なオペレーティング システムに対応しているため、完全に統合された多言語 eディスカバリ プロセスが実現します。

今始めることの重要性

海外市場への展開においては、事業運営上のさまざまな課題に直面することになりますが、そこに「翻訳」を含める必要はありません。翻訳については当社にお任せください。

お問い合わせ

法務翻訳ソリューションの世界的なトップ プロバイダーである当社と、Relativity eディスカバリ プラットフォームの連携が生み出すシナジー効果をぜひご活用ください。詳しくは、当社リーガル サービス部門までお問い合わせください。

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著者
ソフィア イーキンズ
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