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本ブログ記事は、2021 年 5 月 26 日に施行される新しい EU 医療機器規則 (MDR) 下における言語面での課題に取り組むライオンブリッジの連載記事です。このブログ記事では、臨床試験と、欧州市場での多言語対応機器試験の実施における言語面の課題に焦点を当てています。
今現在、欧州の新しい医療機器改革への移行に対応する医療技術プロフェッショナルは皆、MDR の根本原理は臨床的証拠であることを大方理解しています。MDR 下では、すべての機器に臨床評価と市販後臨床フォローアップ (PMCF) が必要です。さらに、高リスク機器 (Class III 機器および埋込型機器) には、わずかな例外を除き、臨床試験のほかに安全性と臨床性能の要約 (SSCP) も必要になります。臨床要件の厳格化の根拠は明白です。欧州市場に提供される機器に関して、信頼性の高い臨床データがより多く提供されるようにすることと、臨床試験の参加者を保護することです。
5 月 1 日に医療機器調整グループ (MDCG - MDR 配下の専門家諮問委員会) は、医療機器の臨床評価に関する 7 件のガイダンス文書を発表しました。MDCG の計画では、さらに多くの文書が 2021 年に発表される予定です。施行日のちょうど 1 か月前の 4 月には、臨床試験に関する Q&A 文書が発表されています。この文書では、MDR 下で実施される臨床試験の許認可プロセスが医療機器メーカー向けにさらに明確に説明されています。
Q&A ではさまざまな種類の臨床試験について言及されており、ISO 14155:2020 ではさらに具体的な詳細が示されています。試験は、規制状況、および実施時期が市販前と市販後のどちらであるかによって分類されます。規制状況には、機器の臨床開発段階、臨床試験設計の種類、試験の目的や特徴、および臨床試験参加者の負担が含まれます。
市販前試験としては、限られた数の臨床試験参加者を対象とした予備的なパイロット試験が実施される場合があり、その目的は、初期の安全性と機器の性能データを確保し、製品の設計、開発、検証の各フェーズでの設計変更を容易にすることです。また、事前定義された統計分析手法とプライマリ エンドポイントの仮説に基づいて設計されたピボタル臨床試験が、適合性評価の手続きの目的で実施される場合もあります。
市販後臨床試験は、より多くの参加者から、機器の臨床性能、有効性、安全性に関する確証的データをさらに収集するように設計することができます。または、結果観察のためや、日常的な臨床治療における機器の安全性に関する情報 (長期的な結果や稀な有害事象など) を収集することに焦点を当てることもできます。
MDR、ISO 14155、および各種の試験から明らかなことは、臨床機器の研究は、機器のライフサイクル全体にわたって実施される可能性もあるということです。医療機器メーカーは、その機器ポートフォリオの臨床性能と安全性を、継続的かつ体系的に評価する義務を負っています。
人間を対象とした薬剤臨床試験の場合は、MDR 下での医療機器試験を適正臨床実践 (GCP) により実施する必要があります。医療機器の GCP は ISO 14155:2020 で定義されています。この ISO 標準の Section 9.2.2 には、臨床試験の依頼者が、国際的な臨床試験で翻訳の正確さを確保する責任を負うことが規定されています。また、臨床研究での文書と資料の準備に、国内または地域での要件を適用できることが規定されています。
インフォームド コンセントのフォームや被験者情報など、臨床試験参加者に提供される情報はすべて、臨床試験参加者が理解できる、専門用語を含まない母語で書かれたものである必要があります。さらに、取扱説明書やパッケージなどのラベル情報には、機器が臨床試験専用であることを示す文言を含めなければなりません。
ラベル コンテンツの翻訳には国内の規制が適用されるため、試験依頼者はその地域での要件を確認して、規制への準拠を確保する必要があります。ISO 14155 の多くのセクションには、国内または地域での規制要件が存在する可能性について述べている脚注が含まれています。このような脚注がある場合、試験依頼者は、MDR と ISO に共通する標準に準拠していても、国内の言語要件に準拠しているかどうかを確認しなければならなくなります。
新しい規制は、メーカーと臨床試験依頼者側の翻訳負担を軽減するものではありません。
MDR により、欧州連合全体での機器の全般的な安全性と性能の要件に関する法律は調整を通じて整合性が確保されますが、言語要件ではそのような調整はなされていません。
MDR では全般的な要件として、機器が提供される市場においてはメーカーが特定の文書を EU の公用語に翻訳することを定めています。また、想定ユーザーが目にする言語が、改ざん不可かつ判読可能で、理解しやすいものであることも要求されています。これには、臨床試験の参加者を想定したコンテンツだけでなく、ラベル、取扱説明書、インプラント カード、安全性と臨床性能の要約など、他の想定読者が目にするコンテンツも含まれます。
言語と翻訳の要件は、多言語を使用する欧州連合での国内要件ということになります。改訂後の新しい MDR 下であっても、さまざまなコンテンツの種類に使用する言語は加盟各国が決定することになっています。
したがって、新しい規制によって、メーカーと臨床試験依頼者のどちらの翻訳負担も軽減されることはありません。逆に、MDR 下では必要な文書と報告の量が大幅に増加しているため、負担も増大しています。規制が施行され、現在の医療機器指令が廃止された後も、メーカーは依然として地域の言語要件を確認する必要があるのです。
上記の非常に一般的な言語要件のほかに、言語と翻訳の適正な品質を確保する方法についてのガイダンスはほとんどありません。MDR、ISO 14155、国内規制のいずれにも、翻訳されたコンテンツの品質保証に関する実践的な助言は含まれておらず、翻訳は「正確」でなければならないという、具体性に欠けた文言が記載されているだけです。これは、何を意味しているのでしょうか。メーカーや臨床試験依頼者は、すべての言語版で翻訳が「正確」であることをどのように確認するのでしょうか。
この質問に対する明確な答えはありません。機器の関連文書に適切な品質管理翻訳プロセスを判断するには、さまざまな条件や側面を考慮する必要があります。考慮すべき事項には以下が含まれます。
言語サービス業界をリードするライオンブリッジでは、20 年以上にわたって医療技術分野のお客様にさまざまなサービスを提供してきた実績を活かし、お客様のニーズに最適な各種翻訳ワークフローをご提案いたします。臨床機器の関連文書の翻訳を一元化することで、翻訳の品質と効率性も高まります。当社では、さらなる品質保証のために、ユーザー、臨床試験参加者、患者を対象としたコンテンツについては、逆翻訳と比較レビューの各ステップをプロセスに取り入れることをお勧めしています。
安全に関する事故が発生することなく、エンド ユーザーによって正しく使用されることがあらゆる医療機器の目標です。現地語でユーザーに表示される情報、指示、ユーザー インターフェイスなどはすべて、製品がもたらす成果と健康への効果に直接影響する要素です。また、機器の性能に関する機密情報を伝達するステップも考慮する必要があります。たとえば、安全性と臨床性能の要約や、EUDAMED データベースに公開するその他の機密情報などです。これらのステップを追加し、別の翻訳者による逆翻訳 (原文は参照しない) と比較レビューを実施することで、翻訳の正確性をさらに高めることができます。翻訳ワークフローには、品質管理検査、言語面のレビュー、臨床医によるレビューなど、多くの品質管理ステップが含まれる場合があります。翻訳メモリも、各機器のさまざまなコンテンツにわたって翻訳の一貫性を保つための重要なツールです。
各種規制により、ライフ サイエンス業界全体で複雑さが増しています。ライオンブリッジが提供する包括的な各種サービスをご利用いただくことで、お客様は本来の業務を中断することなく、言語関連の作業を効率よく管理できるようになります。柔軟性の高い当社の各種サービスについて、ぜひお問い合わせください。