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EU 臨床試験指令 2001/20/EC に代わって EU 臨床試験規則 (EU CTR) No. 536/2014 が施行されてから、2023 年 2 月で丸 1 年が経過しました。当社のライフ サイエンス チームにとっては、この新規則の対象となるお客様に翻訳サービスを提供するというこれまでにない試みに取り組む 1 年となりました。今回のブログ記事では、この新規則の下でお客様の臨床試験申請をサポートする際の見解とベスト プラクティスをご紹介します。
2022 年 1 月 31 日から適用が開始された EU 臨床試験規則 (EU) No 536/2014 (以下、「EU CTR」) は、欧州連合/欧州経済領域諸国 (EU/EEA) で実施される臨床試験の届出、評価、監督に関するプロセスを全域で調和させるための新たな規則です。この導入に伴い稼働するのが、EU/EEA で実施される臨床試験に関する情報を一元管理する単一のエントリー ポイントとなる、臨床試験情報システム (CTIS) です。2025 年 1 月 31 日までは移行期間が継続する予定ですが、2023 年 1 月 31 日以降は、臨床試験のすべての初回申請は EU CTR の要件に基づき CTIS から提出することになります。グローバル規模の翻訳に対応する力を備えておくことは、申請プロセスの成功に欠かせない重要な要素となっており、このような対応力によってこそ、申請関連書類のタイムリーな作成と翻訳の迅速な納期対応が実現します。そしてこのようなサポートの提供は、申請評価中に求められる情報提供依頼 (RFI) の厳しい期限を遵守する上で重要な役割を果たします。
臨床試験の申請書は 2 つのパートに分かれています。パート I は、化学製品および医薬品に関する情報や資料です。これらの資料には、試験プロトコルや被験薬ラベルなどが該当します。パート II には、募集の手配やインフォームド コンセント取得の手続きに関する情報など、申請に伴い国内で実施する活動に関連する情報が含まれます。EU CTR の付録 I には、申請書類のパート I およびパート II に含める必要のある資料が記載されています。
EU CTR は、申請書類の言語は各該当加盟国 (MSC) が決定するように規定しており、言語の選択に関してはある程度の柔軟性を持たせています。患者向けでない文書の提出においては、一般的に英語が医療分野の共通言語とみなされていることから、英語を使用することを推奨しています。
MSC は現在、パート I で提出するほとんどの資料は英語で受領されるという点に同意しています。自国語での提出が必須の場合については、いくつかの例外が認められています。
それぞれの MSC は、パート II 文書の言語要件を規定しています。
患者報告アウトカム/電子患者報告アウトカム (PRO/ePRO) など、臨床試験の評価項目に関連する患者向け文書を提出する際の言語要件は、混乱を招く一つの要因でした。EU CTR は、申請書類のうち、このような文書に関しては特に言及していないため、臨床試験依頼者は、新たな規則への準拠に取り組む中で、これらの文書を届出に含める必要があるかどうか判断しかねていました。さらに、これらの文書が必要な場合、申請書類をどのパートに含めるべきか、また、届出に特定の言語要件が定められているかどうかもわかりませんでした。臨床試験依頼者が各 MSC から受け取ったフィードバックもそれぞれ見解が異なっていたため、疑問は深まる一方でした。
2022 年 9 月に公開された Q&A 文書では、患者向け文書は、臨床試験プロトコルの一部としてパート I に含めて提出し、プロトコルの言語要件に準拠する必要があることが明記されました。さらに、これらの文書 (試験で使用する場合) は、臨床試験参加者が理解できる言語で提供しなければならないという注意点も追記されました。また一方で、EU CTR はこれらの患者向け文書の提出をパート II で求める法的根拠を有していない (翻訳を要求することもできない) ことも、Q&A 文書に記載されました。
こうした混乱への対応として、過半数の MSC が、プロトコルの提出には英語のみが認められるという回答を示しました。さらに、英語のみを認めるという言語要件は、プロトコルの一部として提出されるすべての患者向け文書に適用されました。国際共同試験で使用するこのような患者向け資料の作成は、多様なリソースを必要とする複雑なプロセスです。この煩雑な準備に追われながら申請を進めるというのは珍しいことではありません。こうした背景から、シンプルかつ効率的な言語要件を規定することが、臨床試験依頼者 (および関連する関係者全員) にとって非常に有益なものとなりました。しかし 2022 年 12 月、Q&A 文書の改訂により、この件に関する新たな相違点が明らかとなりました。それは、現在 MSC では、これらの文書を自国語のみで提供することを求める国と、英語と自国語のどちらの提出も求める国、英語または自国語のどちらか一方を認める国に分かれているということです。
この変更により、臨床試験依頼者が改めて認識したのは、Q&A 文書はまさに生きた文書であり、新しい情報が入手可能になり次第、常に更新されるということです。そのため、Q&A 文書の内容を定期的に確認し、言語要件の迅速な理解と周知を徹底することが極めて重要です。実用的な観点から、臨床試験依頼者は、MSC が英語での提出を認めている場合 (または特定の臨床試験に適用される場合)、これを利用することがあります。そうすることで、急な翻訳準備に奔走することなく、臨床試験依頼者や利害関係者のチームに対するプレッシャーが軽減される場合があります。
新たな EU CTR 下では、提出する試験申請書の情報提供依頼 (RFI) が求められることがあります。申請の評価中に審査当局が臨床試験依頼者に RFI を行うことがあり、RFI の内容によっては、臨床試験依頼者からの回答に基づいて翻訳文書の更新が必要となる場合もあります。
EU CTR にあるとおり、RFI への対応時間は著しく制限されており、RFI が行われる段階によって異なります。同規則では、次の上限が設けられています。
この期限内であれば、MSC はそれぞれ独自の期限を設定することもでき、結果的に対応期限がさらに短くなることもあります。期限を過ぎてしまうと深刻な事態に陥ります。当局が定めた期間内に臨床試験依頼者から回答がない場合は、試験の申請が失効したものとみなされます。
MSC は RFI を複数回行うことがあり、すでにこれを経験している臨床試験依頼者もいます。このような場合に臨床試験依頼者を総合的にサポートする上で重要となるのが、効率的な翻訳管理です。
限られた時間の中で翻訳要件に対応するには、徹底的な事前準備が不可欠です。臨床試験依頼者の組織構成によっては (あるいは試験実施機関など他のパートナーも関与する場合は)、複数の利害関係者が協力し、RFI への回答に伴う翻訳プロジェクトのタイムリーな納期実現に向け、堅固で信頼性の高いプロセスを構築する必要があります。RFI に対応するために、最適な翻訳結果を出すためのヒントをご紹介します。
新しい EU CTR 下で臨床試験申請の一元管理を成功させるには、明確な翻訳戦略が必要です。LSP は成功に不可欠なパートナーだと考えてください。LSP と話し合いの機会を設け、試験計画の初期の段階から関与してもらうことが大切です。これにより、グローバルな翻訳管理を効率化し、チームの管理上の負担を軽減するだけでなく、LSP の持つ言語専門知識と技術力を十分に活用することができるはずです。
新しい EU CTR への準拠に関するサポートは当社にお任せください。豊富な経験・知識、高い技術力でお客様のご要望にお応えします。今すぐお気軽にお問い合わせください。ライオンブリッジのライフ サイエンス翻訳サービスについて、当社の担当者が詳しくご説明いたします。