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今日、高品質な言語サービスを提供するうえで AI ソリューション導入の重要性が極めて高くなっています。生成 AI は、翻訳サービス、ローカリゼーション、コンテンツ ソリューションのいずれにおいても、スピードとコスト効率に優れた高度なプロセスの構築を促進する可能性を秘めています。ライオンブリッジでは、AI が登場した当初から、あるいはそれ以前から AI テクノロジーに取り組んできました。当社は、AI の前身とみなされることもある機械翻訳 (MT) を 10 年以上前から推進してきました (逆に、MT は AI の本来の機能を示す例だと考える識者もいます)。そして現在、AI の世界をより深く探究するために、当社では AI ソリューションの安全なテストを実施するツールとして、AI サンドボックスを開発しました。このツールを活用することで AI に関する知識とスキルにさらに高め、当社のお客様やパートナー企業の皆様と共有することができます。また、お客様向けの新たなソリューションのプロトタイプ作成や、テストを安全に行うことができる点も重要なメリットです。本ブログ記事の以下のセクションでは、当社の AI サンドボックスの詳細についてご紹介します。
当社は、当社従業員が AI サービスに関する実験を行うための安全な環境を構築し、社内プロセスの改善だけでなく、お客様向けの言語ソリューションを開発するうえでも役立てることを目標として、2023 年夏に AI サンドボックスの開発に着手しました。この AI サンドボックスはセキュリティが確保されたプライベートの GPT-4 環境であり、全従業員がアクセスできます。ライオンブリッジでは、全従業員にこのサンドボックスの使用を強く推奨しています。経営陣の指示により、AI 活用に向けた年間目標を 1 つ以上設定することが全従業員に求められています。また、社内では AI の利用に関するクリエイティブなアイデアを表彰する AI コンテストも開催しています。AI サンドボックスの環境は、チャットボットとして利用できるシンプルなインターフェイスとなっています。この AI サンドボックスの最も重要な要素と言えるのは、セキュリティ面です。公開型の AI ツールではデータ プライバシーは保護されませんが、このサンドボックス環境は完全に隔離されており、データ プライバシーに関するあらゆるリスクとは無縁の環境となっています。
翻訳や AI によるコンテンツ生成のための、信頼性と革新性に優れたワークフローを構築する最善の方法は、AI を業務に応用することです。当社の AI サンドボックス ユーザーの数は毎日 1,000 名を超えています。自分の作業や文書作成のスピードアップのために AI を利用している従業員もいれば、お客様が直面する翻訳、ローカリゼーション、コンテンツに関する複雑な問題に対応するソリューションを構築するために、複数の AI ツールを組み合わせて使用している従業員もいます。当社のあらゆる部門が、日々の業務の自動化や改善のために AI を導入する方法を模索しています。ここでいくつかの例をご紹介します。
営業: 営業部門では多くの従業員が AI を使用して、見込み顧客向けのメッセージの草稿を作成しています。この草稿をカスタマイズして適宜編集することで、お客様に向けたメッセージがすぐに仕上がります。AI を活用したこのユースケースでは、チームとして毎週数時間単位の時間を節約でき、お客様とコミュニケーションを取る時間をより多く確保できるようになっています。
コミュニティ エクスペリエンス チーム: このチームでは、トレーニングの招待メールの送信処理を自動化しています。AI 活用型のフォームを作成してトレーニングの進捗に関するデータを収集し、そのデータを招待メールに自動入力しています。この自動化により、人間による作業時間を 100 時間近く短縮できました。この時間短縮の結果、コミュニティ トレーニング チームは、パートナー支援のための、その他の重要なタスクに集中できるようにもなっています。
テクノロジー デプロイメント: この部門では、eラーニング コースの資料を PowerPoint から PDF に変換する面倒な作業を自動化しました。この部門は当社の AI ツールを利用して Python スクリプトを生成しました。このソリューションによってバッチ処理の作業が効率化され、大幅な時間節約が実現しました。
ゲーム: 当社のゲーム部門では、AI を使用して翻訳の正確性を高めるためのデータ分析タスクの大部分を自動化しています。このプロセスに AI を利用することで、プロジェクトごとの作業時間が 5 ~ 6 時間短縮されました。重要なのは、このワークフローは今後のプロジェクトの迅速化にもつながる点です。
マーケティング: このチームでは、重要なコンテンツ要素の修正に AI を利用しています。これは特に、タイトルやメタ タイトルなど、単語数や文字数に制限がある要素において有効です。マーケティングにおけるその他の用途としては、AI によるコンテンツ生成の導入が挙げられます。たとえば、AI ツールにコンテンツのトーンを変えるように指示すれば、幅広いオーディエンス層にアピールする、さまざまなコンテンツのバリエーションを作成できます。このプロセスは人間が行うこともできますが、AI により大幅に所要時間を短縮できます。
前述のとおり、当社では社内における業務効率化のユース ケースに AI サンドボックスを使用しています。しかしそれだけでなく、お客様向けのソリューションの安全な開発とテストにも、AI ソリューションを大規模なシステムで使用しています。このような方法でソリューションをテストすることで、より低コストなサービスやボリューム ディスカウントをお客様に提供することが可能になります (なお、この過程で当社がお客様の機密データを使用することはありません)。当社でテストを行い、お客様向けの大規模導入を開始した AI ソリューションの例を以下にご紹介します。
お客様が求める用語、トーン、その他の言語的要素が正しく適用されていることを確認する翻訳プロセスのテストの自動化。
機械翻訳により出力された翻訳に対する品質評価の実施。
個々のお客様のニーズに基づく、機械翻訳により出力された翻訳に対する自動修正の実施。
当社では、上述のものを含むテスト済みのソリューションを使用して、OpenAI の企業向けサブスクリプションを介して、AI を活用した大規模なサービスをお客様に提供しています。当社は現在までに約 500 社のお客様にカスタム AI ソリューションを提供しており、さらに少なくとも 50 件のパイロット プロジェクトが予定されています。
簡単にまとめると、ライオンブリッジでは AI の活用がカギとなる将来に向けた体制の構築を進めているだけでなく、社内およびお客様向けのソリューションのテストと実装を通じて、すでに可能な限り AI を日常的に活用しています。
コンテンツ制作、Web サイトのコンテンツ最適化、翻訳プロセスの強化やその他の言語関連のニーズに対応する AI ソリューションをご検討中のお客様は、ぜひライオンブリッジにご相談ください。皆様からのご連絡をお待ちしております。