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ビジネスに AI 翻訳ソリューションが必要な理由

AI によるローカリゼーションや翻訳のプロセスに関する一般的な質問への回答

昨今では多くの企業が、自社ビジネスに生成 AI 翻訳サービスや AI ローカリゼーション プロセスを取り入れる必要に迫られています。企業によっては、そもそも新しいワークフローや AI ソリューションへの初期投資に相応の価値があるのかを懸念する場合もあります。さらに AI のリスクや、責任ある AI の使用といった課題も考慮しなければなりません。ここでは、生成 AI 言語サービスについてよくある質問に対する回答をご紹介します。 

AI 翻訳のプロセスとは

ライオンブリッジのような実績ある生成 AI 言語サービス プロバイダーが行う AI 翻訳は、プロセスに AI テクノロジーを組み込んだ、カスタマイズされたワークフローによって生み出されます。多くの場合、AI 翻訳のソリューションには機械翻訳 (MT) が含まれます。AI を活用する言語サービス プロバイダーでは、次のようなワークフローが一般的です。

  1. AI サービス プロバイダーが、翻訳対象のコンテンツと参考資料を収集します。コンテキスト情報には、翻訳スタイル ガイドや用語集のほか、ブランド ボイスを示すその他の資料も含まれる場合があります。

  2. 人間参加型 (ヒューマンインザループ) のプロセスに携わる担当者 (主題、業界、言語の専門家) が、コンテンツや期待される成果に関する参照情報が最新であり、AI 拡張型ワークフローに反映されていることを確認します。

  3. MT システムにより、用語集を厳密に遵守しつつコンテンツの翻訳が行われます。

  4. 大規模言語モデル (LLM) によって出力が分析されます (出力のトーンをよりくだけたものに変更するなど、追加の手順も実施できます)。人間参加型 (HITL: ヒューマンインザグループ) モデルでは、LLM によるコンテンツのレビューが最適に行われるようにプロンプトをカスタマイズすることで、成果を向上させることができます。重要なのは、いつでも人間のレビュー担当者を追加できる点です。これによって、すべてが順調に進んでいるかどうかや、合意された仕様に従っているかどうかを確認できます。

  5. お客様が最終成果物に関するフィードバックを提供することも可能です。お客様からのフィードバックは、将来の AI 翻訳プロセスの効率性、精度、コスト効率をさらに向上するうえで非常に有意義な情報です。

AI 活用型の翻訳はワークフローやベンダーを変更するための初期コストに値するか

一部の企業では、すでに機械翻訳のみのプロセスや人間中心のプロセスに多大な時間と労力を費やしているため、AI 活用型の翻訳やローカリゼーションへの切り替えに消極的な場合があります。多くの場合、AI を導入することで翻訳コンテンツの品質と量は向上しますが、コストは変わりません。たとえば、当社のお客様の多くは、機械翻訳と AI をさまざまな形で組み合わせて活用しています。また、お客様によっては、適切な人間参加型プロセスを取り入れた当社の AI 拡張型ローカリゼーション プラットフォームを活用したソリューションに移行される場合もあります。

企業によっては、独自の AI プラットフォームのライセンスに投資することを選ぶ場合もあります (当社では、こうしたお客様に向けて AI トレーニング サービスもご提供しています)。この方法は初期コストが高くなるほか、AI プロンプトに関する高度な専門知識も必要になりますが、その後、スケーラブルなソリューションを構築できれば、あとは社内の人件費とシステム コストのみで、独自の翻訳やコンテンツ生成を行えるようになります。

とのような方法を選ぶ場合でも、コンテンツの翻訳に AI を活用することで、企業はメリットを即座に、かつ長期的に得られるようになります。LLM を翻訳プロセスに組み込めば、コストを抑えつつコンテンツの品質と拡張性を改善できますし、長期的には AI 活用型のソリューションをカスタマイズすることで、企業の目標を達成し、ブランド ボイスを確実に伝え、用語集の遵守状況もチェックできるほか、新しい多言語コンテンツの作成も行えるようになります。また AI 拡張型の翻訳を利用すれば、翻訳作業をベンダーが行うか社内の AI プラットフォームで行うかに関わらず、所要時間を大幅に短縮しつつ一貫性を確保し、ブランドの基準を満たせるだけでなく、新しい形式やトーンにも適合していくことができます。そしておそらく最も重要なのは、AI 翻訳ソリューションなら低コストで拡張性を確保できるという点です。AI は人手をかけずに大量の翻訳コンテンツをレビューできるため、コストの削減が可能になります。

ベンダーを通じて AI 翻訳ワークフロー用のデータを収集したり、独自の AI をトレーニングしたりするための初期コストを早期に回収することができます。そのため、検討すべきはおそらく、「AI 活用型の翻訳を利用『しない』場合のコストはどうなるか」ということでしょう。御社は AI 抜きで、複数の市場で競争力を維持できるでしょうか。

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ビジネスにおける AI 翻訳の信頼性とその正確さ

AI 翻訳はビジネス用途においても信頼性を備えています (特にライオンブリッジのような経験豊富なパートナーが行う場合)。世界的な業界大手企業はすでに、マーケティング資料、医薬品や医療機器の開発資料、社内コミュニケーションや社内文書などに、AI 翻訳や AI ローカリゼーションを活用しています。

AI 翻訳は、「AI トラスト」が確立されていれば信頼できるものとなります。ライオンブリッジでは独自の TRUST フレームワークを確立しており、プロセス全体を通じて、AI の入力/出力の系統的なチェックに役立てています。AI トラストの中心となるのは AI ですが、AI 翻訳プロセスにおける人間の役割もそれと同じように重要です。当社では AI 生成コンテンツに対する追加的な AI 編集のサービスも行っており、それによって翻訳や多言語出力生成の安全性をさらに強化しています。

AI 翻訳のリスクとは

AI 翻訳にはいくつかのリスクが伴いますが、社内 AI システムに適切でしっかりとした AI トレーニングを実施したり、AI を活用できる適切な言語サービス プロバイダーを利用したりすることで、それらを緩和できます。主なリスクは次のとおりです。

精度: 人間と同様に、AI システムも言語面でのエラーや、専門用語の翻訳エラーを起こすことがあります (AI によるミスはしばしば「ハルシネーション」と呼ばれます)。注意すべき点は、LLM によってはまだ特定の言語ペアに対処する準備が整っていなかったり、すべての言語で重要な業界用語に関する最新情報が取り込まれていなかったりする可能性です。こうしたエラーは、適切なコンテキスト情報、レビュー、そして AI トレーニングを活用すれば、防止または修正することが可能です。当社では、あらゆる案件でお客様が希望する翻訳をご提供できるよう、当社の AI システムを綿密にトレーニングし、十分なデータ収集を行っています。また当社にはあらゆる業種や言語にわたる専門家の強固なネットワークがあるため、必要に応じて AI 出力のレビューも行うことができます。

偏見を含むコンテンツや包括性に欠けるコンテンツ: これについても人間と同様、AI は偏見を含むコンテンツ、憎悪に満ちたコンテンツ、文化的な配慮に欠けるコンテンツを生成する可能性があります。ただしこの懸念は、包括的な AI トレーニングとレビューを行うことで簡単に解決および防止できます。当社は文化的に配慮した偏りのない出力を生成できるよう、お客様の AI システムのトレーニングをサポートいたします。また、不快な出力の生成を防ぐために、当社独自の LLM のトレーニングも行っています。さらに当社の LLM は、お客様のコンテンツをレビューして、偏見を含むコンテンツや不寛容なコンテンツを検出して修正することができます。このサービスは、 ライオンブリッジ ゲーミング部門のお客様によく利用されています。

セキュリティ: 高度なセキュリティ機能で保護されたプライベート LLM でないと、企業の大切なデータやコンテンツを盗難のリスクにさらすことになります。また、意図せず、顧客のデータや自社のシステムをサイバー攻撃の脅威にさらしてしまうことにもつながります。こうしたリスクにはすべて、重大な法的・倫理的問題が伴います。AI 翻訳には、プロバイダーや社内の安全なプライベート LLM を利用することが重要です。当社は、お客様のコンテンツやデータのセキュリティとプライバシーを常に重視しています。

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企業は AI 翻訳をどのように活用できるか

企業は、AI 翻訳ソリューションを導入することで、AI エンジンをさまざまなタスクに役立てることができます。例としては次のようなものがあります。

  • 多言語コンテンツの生成: AIを活用した翻訳では、元の資料に基づいて新しい多言語マーケティング、ソーシャル メディア、規制関連、その他のコンテンツを作成できます。また AI なら、そのコンテンツのトーン、対象読者、簡潔さ、長さなどを調整して、雰囲気を刷新することもできます。当社ではこうしたタスクに、当社独自の Content Remix ツールを活用しています。この方法を選択すれば、企業は大幅なコスト削減を実現し、より少ない予算で新しい市場に参入できるようになります。 

  • マルチメディア コンテンツの翻訳: AI 活用型の翻訳は、動画、Web サイト、スライドショーなどのコンテンツの翻訳でもその効果を発揮します。さまざまな要素の翻訳や、字幕・ボイスオーバーの作成などが必要になる複雑なコンテンツには、AI 翻訳を利用することをご検討ください。こうしたコンテンツに自動トランスクリプション、AI 翻訳、AI ナレーション等を利用すれば、人間による翻訳や機械翻訳のみの場合よりも、効率性や費用対効果を高められる可能性があります。

  • 技術文書: AI システムは、トレーニングを実施することで、ユーザー マニュアル、臨床研究、規制報告などの高度な技術文書を処理できるようになります。当社では生成 AI とライフ サイエンス分野の言語サービス、AI ソリューションと財務報告、AI と工業・製造業などを組み合わせることで、さまざまな業種のお客様を支援しています。AI を活用することでローカリゼーションや翻訳のスピードをより高めることができるため、お客様は、規制関連の厳格な期限を確実に順守することや、新しい市場に短期間で参入することなどが可能になります。

  • カスタマー サポート: 国際的に事業を展開している企業の場合、世界中の顧客に対応し、文化を考慮した多言語サポートを提供することが重要です。AI 翻訳はそうした企業にも有用です。コンテンツの翻訳に活用できるのはもちろんのこと、カスタマー サポート システムに LLM を組み込むことで、リアルタイムの多言語サポートを提供することもできます。

お問い合わせ

AI を活用した翻訳やローカリゼーションへの移行を検討する際は、若干戸惑うこともあるかもしれませんが、AI 翻訳には業務の効果を最大限に高め、企業のビジネス目標達成を支援できる大きな可能性が秘められていることを忘れないでください。LLM の利用によるメリットを最大限に高める方法や、AI ソリューションを自社のプロジェクトに向けてカスタマイズする方法についてご関心があれば、ぜひ当社までお問い合わせください。

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執筆者
サマンサ キーフ、サンドラ ウェドランド (グローバル デジタル マーケティング シニア マネージャー) 

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